スマホの速さを、実測で見比べる
2026-09-19 更新
写真を送る速さ、動画を受け取る速さ、返事が届くまでの時間。全国の月別実測と、公式の測定結果から、通信速度の違いを読み解きます。
動画を見るときは受け取る速さ、写真を送るときは送り出す速さ。どちらも「通信速度」ですが、使う場面が違います。まずは、実際にスマホで測られた数字を見てみましょう。
実際に測ると、どのくらい?
BNRスピードテストの利用者が測った通信速度です。各利用者の月内の中央値を求め、その中央値をサービスごとに集計しています。
2026年8月・ダウンロードの中央値(Mbps)
棒が長いほど、ダウンロードの中央値が大きい集計です。
全国の利用者による任意測定を、サービス名ごとに集計。場所・端末・時刻は測定ごとに異なります。市区町村や時間帯ごとの速さを示す値ではありません。
集計の読み方と掲載条件
同じ人による多数の測定の影響を抑えるため、測定回数ではなく利用者単位の中央値を使っています。それでも測定する人の偏りは残ります。人数は指標ごとに異なり、当サイトでは10人未満の値を表示せず、30人未満は参考値と表示します。月が変わると測定する人も変わるため、そのまま改善・悪化とは判断できません。
IIJmio・mineoなどもブランド単位の集計です。利用するMNO網のタイプごとの内訳は含みません。
掲載は公開CSVに収録された携帯サービスから選択。未掲載は0Mbpsではありません。WiMAXと名称が特定できない「格安SIM」集計は、この表の対象外です。
出典:BNRスピードテスト(月次公開データ・集計方法)を加工。2026-09-17確認。
動画、写真、応答。それぞれに違う物差し
ダウンロードは、データを受け取る速さです。動画や地図の読み込み、アプリのダウンロードに関わります。単位のMbpsは、1秒間に何メガビットを運べるか。数字が大きいほど、同じ量のデータを短い時間で受け取れます。
アップロードは、データを送る速さです。写真や動画の投稿、クラウドへのバックアップで使います。受け取る速度が大きい回線でも、送る速度は別の数字になります。
**応答時間(Ping)**は、測定先へ送った通信の返事が戻るまでの時間です。単位はミリ秒(ms)。こちらは小さいほど短い待ち時間を表します。通話やオンラインゲームで気になる反応の遅れを見る、一つの手がかりです。通話品質には、応答時間のばらつきや通信の欠落も関わります。
グラフの「測るもの」を切り替えると、同じサービスでも指標によって見え方が変わります。人数も一緒に読むと、数十人の集計と数千人の集計の違いが分かります。
同じ回線でも、速さには幅がある
公式の実測にも、地点によるばらつきが現れます。たとえばドコモが2026年1〜3月に10都市・1,500地点で測った下り速度は、次のような結果でした。
下り速度(単位:Mbps)。端末はSO-51F(Android)とiPhone 16です。
| 端末 | 中央値 | 中央50%の範囲 |
|---|---|---|
| SO-51F | 189 | 56〜351 |
| iPhone 16 | 209 | 75〜373 |
「中央の半数」は、測定値を小さい順に並べたときの25%地点から75%地点までです。Androidの例なら、56 Mbpsより小さい測定値も、351 Mbpsより大きい測定値も、それぞれ約4分の1あります。一つの代表値の周りに、これだけの幅があるのです。
測定対象は東京23区・仙台・大阪・広島・浜松・静岡・熊本・山形・甲府・松江。表は全測定地点をまとめた値です。1地点で3回測った平均を集計しており、冒頭のBNRの利用者別・月別集計とは調べ方が異なります。
出典:NTTドコモ「実効速度計測結果」(2026年9月19日確認)。掲載値は当時の測定条件で得た結果で、契約後の速度保証ではありません。
公式の測定は、どんな場所を調べている?
総務省のガイドラインに沿う測定では、10都市のオフィス街・繁華街・住宅街から地点を選びます。オフィス街・繁華街は正午〜18時、住宅街は15〜21時の間に測り、端末別に結果を公表しています。
対象の街と端末は会社ごとに異なります。公開されているのは、選ばれた地点での測定結果です。時刻ごとの混雑グラフとは区別して読む必要があります。
- ドコモの測定結果と地点一覧:2026年1〜3月。上の表の10都市が対象。
- auの測定結果:2026年1〜3月。東京23区・札幌・新潟・津・京都・広島・山口・北九州・熊本・佐賀。
- SoftBankの測定結果:2026年2〜3月。東京23区・札幌・さいたま・広島・新潟・堺・熊本・福島・長野・長崎。
全国の利用者が日々測った集計からサービスごとの傾向を見る。公式の地点別データから、どんな条件でどれだけの幅が出たのかを見る。二つの資料を読むと、「速さ」を一つの数字だけで捉えるよりも、測定結果の違いが見えてきます。
同じ大手の網を使う格安SIMで速度が変わる仕組みは、基地局の先にある回線の容量へ。
測定方法の出典:総務省の実効速度計測に関する案内、上記各社の公式公表ページ。au・SoftBankの対象都市と期間は2026年9月17日確認。
ほかの読みもの
本文に示した資料をもとに編集しています。観測値は測定時点のもの、設備の整備・改善は各事業者の発表として記載しています。